古谷 晃士 KOJI FURUYA

私は高等専門学校の電気情報工学科でIT分野を学び、人々の暮らしを支えるインフラ向けのシステムに関心がありました。当社は鉄道会社のグループの一員であり、実証実験や最新技術を活用したシステム導入ができる土台が整っている点に惹かれました。

母校で開催される企業説明会に当社は毎年参加していたので、学生時代から存在を身近に感じており、卒業生が就職していることから安心感もありました。

また、インターンシップに参加したことも入社の決め手のひとつです。お客様と対話を重ねて交通システムを提案するという実践的なワークショップでは、この経験を通じて仕事のイメージが具体的になりましたし、何より「この会社ならやりたかった仕事を楽しみながらできる」と実感できました。 さらに、入社後に部署を選べるところも魅力でした。3か月間の研修期間中に各部署の先輩方と話す機会があり、じっくりと配属先を考えることができます。私は学生時代に学んだ知識を活かせる社会システム部を選び、現在はその業務に取り組んでいます。

配属後は、ペアを組んだ先輩の背中を見ながら実践的に学びました。1年目の後半からは自分がメインで動くようになり、2年目からは一人で仕事を担当するように。早い段階から仕事を任せてもらえたことが、成長の原動力になりました。

私が初めて担当したのは、鉄道沿線の積雪や河川を監視するカメラの更新プロジェクトです。実は、学生時代に画像処理技術や電気・ネットワークの実験、システム開発の実習などを経験していました。そのことを課長や部長にアピールしたところ、「このプロジェクトをやってみないか」とチャンスをいただきました。

最近は、駅の電光掲示板の情報を別の場所でも活用できるシステムを担当し、システムエンジニアとしてお客様と直接仕様の調整などを行っています。このシステムは、電光掲示板をカメラで撮影し、PCでデータ処理を行ってモニターに表示させる仕組み。電光掲示板を増やすには費用がかかりますが、このシステムだとコストを抑えながら簡単に増設することが可能。現在、関東の鉄道会社で運用しています。手掛けたシステムが現場で役立っているのを見られるのは、大きなやりがいにつながっています。

現在、私が担当しているシステムは1～2人で動く小規模なものが多いですが、将来的にはプロジェクトリーダーやマネージャーとして、大規模なプロジェクトを推進していきたいと考えています。そのためには、AIやクラウド技術など、導入が進んでいる最新技術に対する知識を深めるとともに、お客様との対話を通じてニーズを的確に把握するコミュニケーション能力や、わかりやすいプレゼンテーションスキルを磨く必要があります。

もっとも挑戦したいことが、鉄道の自動運転システムです。AI技術の進展によって自動運転の実用化が進みつつある一方で、現状では人の手に頼っている部分も多く、100％の自動化にはまだ課題があります。特に、踏切内での車両や人の検知といった安全面の対応は大きなテーマです。 私は学生時代、映像内の人物検出に関するAIの研究に取り組んでいました。その経験を活かして、より安全で信頼性の高い自動運転システムの提案・導入に貢献していきたいと願っています。