小西 諒 RYO KONISHI

大学では、地域社会に蓄積されるビッグデータの分析手法を開発していました。トライ＆エラーを繰り返す日々でしたが、結果を得る面白さを実感できたことでシステムエンジニアの仕事に興味を持つようになりました。 また、地方鉄道の利用状況に関するデータを分析する中で鉄道の持つ可能性を知り、鉄道から地域社会の活性化を実現できるような仕事をしてみたいと思いました。 「鉄道」と「テクノロジー」という自分の“興味”を掛け合わせられる仕事ができるのはとても面白そうで、当社に大きな魅力を感じました。

入社の決め手となったのは、交通事業に関するインターンシップへの参加です。お客様が持つ課題をもとに新たなソリューションを提案するワークショップはワクワクしましたし、自分の力も発揮できました。他社のインターンシップでは、結果を残そうと「できないことまでやろう」とし、空回りすることがありましたから。この会社であれば自分らしく取り組め、自身が持つ力を最大限に発揮できると思いました。

現在は、ビルを管理する「中央監視システム」の開発に携わっています。私たちが何気なく立ち寄るビルには、空調や照明、エレベーターなど多くの設備機器が共存しています。こうした設備を適切な状態で保ち、機器の異常や火災の兆候を検知するなど、安全な環境を維持するのが中央監視システムの役割。また、導入後に誰でも使いやすくなければ意味がありません。高い操作性を維持することも重要なポイントです。

こうした要件を満たすシステムを、ビルごとにカスタマイズするのが私の主な業務です。自分がシステムを導入した施設を訪れ、問題なく稼働しているのを確認できると、誇らしい気持ちになります。

また、入社1年目で任されたシステムの新規機能開発も印象深いです。 設計から試験まで、初めて尽くしの業務でしたが、「何をすれば完成に近づけるか」を細分化して組み立て、チームと連携しながらスケジュール通りにリリースできたときの感動と達成感は今でも忘れられません。

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2025年から新しく建設されるビルには省エネルギー基準の適合が義務づけられました。しかし、現状の中央監視システムは空調の監視や制御はできても、省エネに直結する機能はまだまだ十分とは言えません。

注目されているのが、AI技術を活用した「AIスマート空調システム」です。人の流れや気温などの情報をIoTセンサーが収集し、AIが解析。空調を自動で最適に制御することで、二酸化炭素の排出量や電力使用量の削減が期待されています。このシステムの開発に携わり、既存の中央監視システムに新たな価値を生み出すのが今後の目標です。

そのためには、ネットワークやビル設備に関する知識に加え、AIやデータ分析の技術についても深く理解しておく必要があります。すぐに実現できることではありませんが、一歩ずつ経験を積み重ねていき、いずれは大規模なプロジェクトを動かすプロジェクトマネージャーになりたい。そして、ビルから街全体の価値を高めていけるようなシステムを、自らの手で開発してみたいです。